残業の9割はいらない
「働き方改革」が叫ばれているが、残業を削減することだけになってないだろうか?
本書が伝えている働き方改革というのは、企業が自社のあり方を見つめ直し、働く1人ひとりが自律的に考え、行動し、学ぶという広い改革である。
なぜ働き方改革をしなければならないのか?
本書のヤフー社の言葉を借りると
①企業として勝つため
②社員が幸せになるため
この二つである。
①は昨今の人手不足への対策として、働きやすい会社というメッセージを社内外へアピールし、新規および中途採用に結びつける為。経営戦略と採用戦略は不可分であるのだ。
②については、まず時間労働から成果労働の評価へ変更で労働時間が短縮され、さらに時間に縛られることがない勤務制度の導入により育児や介護など仕事より大切なことをあきらめる必要がなくなり、仕事も続けられるからである。
そして社員の幸せ感が高まれば、結果的に社員のパフォーマンスも上がり、①の企業が勝つための力にもなる。
この本を通じて大切なことは働き方改革だから残業しなくていいと安易に考えるのではなく
大きな社会の変化によって
会社が社員のキャリアを考えてくれる時代ではなくなったことを自覚し、
これから迎える人生100年時代について、1人ひとりが自分の問題としてじっくり考え、幸せになるためのどのような選択をするべきか考えることなのである。
その為には学ぶことが不可欠です。
多くの日本人が陥ってるのが
ルールを守るのは得意だけれど、その本質や背景、それに潜む「なぜ」を考えない、従順だけど自律が出来ていない。
自律が出来ないと自分で物事を考えることや判断することを避け、何か問題が起きた時はルールに従っただけだと主張して責任を取ろうとしない。
こうなってしまったのは日本の戦後の高度成長時代での考え方や教育に問題があると別の本で書かれているが、それはまた次回に。
働き方改革とは何なのか、なぜしなければならないのか、学ぶことができた本でした!オススメです!
残業の9割はいらない ヤフーが実践する幸せな働き方 (光文社新書) https://www.amazon.co.jp/dp/4334043615/ref=cm_sw_r_cp_api_MPAmCbQAM3WC4