お金2.0 新しい経済のルールと生き方 佐藤航陽
最近お金の価値が下がってきているような感覚はないだろうか?
今、経済は資本主義から価値主義に変わりつつある。
価値とは3つに分類される。
儲かるかどうかの有用性としての価値
感情にポジティブな影響を及ぼす内面的な価値
社会の持続性を高めるような社会的な価値
「資本主義」は儲かるかどうか有用性の価値だけを重視してきたのに対し
「価値主義」は有用的な価値だけでなく、内面的と社会的な価値も
同様に重視する仕組みである。
お金はもともとは物々交換の不便さを解消する為に
価値を運ぶツールであった。
しかし、やがてお金を使ってお金自体を増やすことが
目的となり、私達が普段お金を使う消費経済(実態経済)とは
大きく規模の違う資産経済(金融経済)によって膨大に増えていった結果
相対的にお金の価値が下がってしまっている。
またテクノロジーの進化により、ブロックチェーンという仕組みを
使って通貨を発行して、経済の仕組みをつくれるようになった為
お金自体のコモディティ化も進んでいる。
最近の若い人達の働く目的が、お金の為というよりも、やりがいなどに
シフトしてきているのはこれらの理由からでもある。
これまでの「資本主義」が考える価値と世の中の人が考える価値に
大きな溝が生じているのである。
お金が価値を媒介する唯一の手段であったという独占は
終わり、価値を保存していくものはお金に限らなくなったという
ことである。
そんなお金の価値が下がっている中
これからの個人の働き方、会社の事業の進め方、そしてこれからの生き方は
どうしていけばよいか?
以下大事なところ抜粋する⇊
個人の働き方
他人に伝えられるほどの熱量を持って取り組めることを探す。
「お金」の為ではなく、「価値」をあげる為に働く。
自分の価値を最大化し、いろんな方法、好きなタイミングで価値を交換する。
会社の事業について
これからの時代は本当に価値のあるサービスを提供しない限りは
利益を出しにくい。
価値と利益がイコールで結びつく時代になるからである。
社会的に価値のある取り組みは利益を出しやすく、利潤のみを
徹底的に追及する事業は受け入れない
営利と非営利、政治と経済の境界線も曖昧になっていく。
これからの生き方について
「空想は知識よりも重要である。知識には限界がある。想像力は
世界を包み込む。大切なのは、疑問を持ち続けることだ。神聖な
好奇心を失ってはならない。」 byアインシュタイン
必要なことは「好奇心」と「想像力」を絶やさないこと。
私達の周囲を覆っている常識や概念は、全ての人間の「想像力」の
産物に過ぎず、それは次の時代の人々によって上書きされていく
発展途上のものに過ぎない。
人間は年を経るごとに多くの思い込みや偏見が溜まっていき
、社会のしがらみに縛られていくうちにありのままに物事を
見て自由に想像するということが難しくなっている。
経済に関することだけでなく、個人としての生き方についても
学ぶことができる本でした。
私にとって難解でしたが、すごく勉強になりました。
皆さんも是非読んでみてください!