パラドックス13 東野圭吾
「日本時間で3月13日の午後1時13分13秒
それから13秒間が、地球にとって運命の時間だ」
そしてまったく共通のなかったと思われた13人だけが地球に残された。
ここから物語は始まる。
13人以外誰もいない為、ライフラインも止まり、地震や台風など
の災害が13人を襲い、常に命の危険にさらされてしまう。
性別も年齢も異なる13人が、極限状態の中で生き残る為に
命を犠牲にせざる得なかったり、危険を顧みずに仲間を助けようとしたり、
ついには1人が赤ん坊のミルクにさえも手を出してしまうような状況に
陥ってしまう。
13人は、なぜ取り残されたのか?
他の人間たちはどこへ行ってしまったのか?
常に冷静に物事を判断し、行動しようとするリーダー的な存在の誠哉と
冷静よりも直感的な行動が先走ってしまう誠哉の弟でもある冬樹のやりとりも含め
他の人の様々な価値観をそれぞれの場面で感じ取ることができ
非常に面白く、一気に読めてしまった。
映画化したら絶対面白いなと感じながら
こんな世界を表現できる著者の想像力に脱帽した本でした。
今の日本人に足りないものは他人の価値観を自分事にように
感じることができる想像力だと、とある映像作家の方が言ってました。
小説は他者の価値観の疑似体験ができ、想像力が磨けます!
たまに小説も読んでみるといいですよ!
物語の結末はぜひ小説を読んでみてください!