七つの会議 池井戸潤
虚飾の繁栄か、真実の清貧かー
この本は企業の組織中で働くサラリーマンであれば、絶対読んで欲しい本である。
ある大企業での様々な会議に絡めて、働く人々の苦悩や葛藤、人物像の想い、徐々に明らかになる不正が、非常にリアルに描かれている。
今年映画化もされ、大注目の映画でも予告編で問いかけがあるように
「全ての日本人に問う。働く事との正義とは?」
まさにこのことを考えさせられる作品である。
高度成長期を経て染みついたマインドを未だに抱え、
組織のルールには何があっても絶対に従わなければならないと
苦しんでしまうサラリーマンが未だに多いのではないかと思う。
日本の企業が抱えていると思われる問題を
赤裸々に伝えていると感じた。
自分にとっての会社とは何か?
組織とは何か?
商売とは何か?
職場環境は誰が作り上げていくものか?
手段が目的になっていないか?
自分は何の為に働いているのか?
最後に印象に残った2つの言葉を紹介する。
「金は後からついてくる。客を大事にせん商売は滅びる。」
「ただいたずらに過ぎ去っていった日々はもう取り戻すことはできないけれど
未来なら変えられる。
そして変えるためには、まず自分から変わらなければならない。」
本質を付いているし、とても大事なことだと思う。
ビジネスとは何か、働くとは何か
を考えさせられる小説でした。
映画も是非観ていただきたい!